【季節の養生】夏バテ防止に!青梅でつくる魔法のカリカリ梅養生

季節は新緑の春から、少しずつ汗ばむ初夏へと移り変わっていきますね。お店の店頭にも、青々とした瑞々しい梅の実が並ぶ季節になりました。

新玉ねぎ、にんにく、そして先日の山椒の実に続き、「青梅(あおうめ)」の登場です!

今年は、群馬の銘梅である「白加賀」を使って、 なんと4キロものカリカリ漬けを仕込みました。 初夏の、とっても賑やかな手仕事です。

カリカリにする魔法(コツ)は・・・

カリカリ梅を、その名の通り「カリカリッ」とした 最高の食感に仕上げるには、 実はちょっとした魔法(コツ)があります。

梅にも品種がありますが、カリカリ梅に向いているのは、白加賀です。

そして、「ニガリ」と「たまごの殻」。 昔ながらの知恵って、本当にすごいのですよ。

「梅はその日の難逃れ」

古くから「梅はその日の難逃れ」と言われるように、朝に一粒の梅を食べるだけで、その日の災難(病気や不調)から身を守ってくれると信じられてきました。まさに、これからの季節の「難」を遠ざけてくれる、お守りのような存在ですね。

それを裏付けるように漢方養生の世界では、 梅は「酸甘化陰(さんかんかいん)」といって、 酸味と甘味が合わさることで、 体の中に豊かな「潤い(陰液)」を 生み出してくれる最高の食材とされています。

これから本格的な夏を迎えると、 汗と一緒に、体の大切な水分や元気が どんどん失われやすくなります。

「なんだか喉が乾く」「体がバテ気味で元気が出ない」 「食欲がなくてさっぱりしたものが食べたい……」

そんなこれからの季節の不調を、 梅の心地よい酸味がギュッと引き締め、 体に必要な潤いを生み出しながら、 疲労を回復させてくれるのです。 胃腸の働きを整えてくれる効果もありますよ。

懐かしい記憶を呼び覚ます、梅のパワー

食べることも料理をすることも大好きな 「食神(しょくじん)」の星を持つ私。

実は、長野に住む叔母たちが、よく甘いカリカリ梅を作って お茶の時間に出してくれた思い出があります。

今回、白加賀のみずみずしい青梅を手に取ったとき、 その甘酸っぱくて温かい、懐かしい記憶が 宝箱を開けたようにフワッと蘇ってきました。

カリカリ漬けは、 刻んで白いご飯に混ぜても美味しいのですが、パスタにも合います。私のお気に入りのパスタは、刻んだカリカリ梅に納豆と納豆のたれ、卵をよくかき混ぜておいて、ゆであがったパスタを入れたら出来上がり! 刻んだ青紫蘇をのせれば、色合いも完璧ですよ。

汗をかいて食欲が湧かない真夏でも、 サッパリと美味しくいただけて、 体に元気を取り戻してくれるから不思議です。

慌ただしい毎日だからこそ、 自然の恵みを五感で受け止め、 「美味しくなぁれ」と手を動かす。

そのひと手間愛おしむ心のゆとりが、 私たちの暮らしと体を、 まろやかに調えてくれます。

皆さまも、季節の梅のパワーを味方に、 これから迎える夏を、 健やかに、一歩一歩進んでいけますように。